【芸能】 「さぁ、行こう!日が昇る国の日王のもと」~RADWIMPS だけじゃないJポップに染み込んだ「軍国主義」[06/15]

日本大衆音楽、いわゆる「Jポップ(J-Pop)」で軍国主義論議がおきていると朝日新聞が14日報じた。軍歌を連想させたり「靖国神社」のような敏感な内容を入れた歌が相次いで発表され、日本国内でも批判が出ている。

○軍歌のようなロックバンド曲

Jポップ軍国主義論議は4人組ロックバンド「RADWIMPSラッドウィンプス)」がロシア・ワールドカップ開幕を控えて6日、フジテレビのワールドカップ放送挿入曲として新曲「HINOMARU(日の丸)」を発表して触発された。ラッドウィンプスは昨年、韓国で371万人の観客を動員した新海誠監督のアニメ「君の名は」の主題歌を歌って韓国でも知られたバンドだ。

「胸に手をあて見上げれば/高鳴る血、誇らしく/この身体に流れるのは高貴なこの帝国と魂/さぁ、行こう!日が昇る国の日王のもと」(訳注:韓国語からの翻訳。元の歌詞では「気高きこの御国の御霊」「日出づる国の御名のもとに」)

のように軍国主義時代を思い出させる刺激的な歌詞が公開されると「軍歌のようだ」「無理な愛国心を要求する」等、批判がソーシャルネットワークサービス(SNS)を中心にあふれた。

これに対して一部、右翼勢力を中心に「表現の自由を侵害してはならない」「愛国心を表現しただけだ」として擁護し論議がさらに広がった。

バンドボーカル野田洋次郎は新曲発表直後、論議がおきるとすぐに「左も右もない、この国を歌いたかった」と釈明したが世論はなかなか落ち着かずにいる。一部ネチズンらはバンドの公演会場で抗議をする集団行動の計画も明らかにした。野田は11日「軍歌を作る意図はなかったが、傷ついた方々に申し訳ない」としてSNSに謝罪メッセージを上げた。

○拝外主義vs表現の自由

フォークデュオ「ゆず」が4月に発表したアルバム収録曲「ガイコクジンノトモダチ」も歌詞が論議になった。「TVじゃ深刻そうに右だ左だと話して/しかし、君とみた靖国の桜の花は美しかった/美しい日本、平和な日本」等の歌詞に靖国神社のような敏感な内容が含まれたためだ。

ファン・ソンオプ日本音楽評論家は「この様な内容の歌詞が過去になかったわけではないが、最近SNSを中心に波及力が大きくなって論議が広がっている」と話した。

2020年東京オリンピック音楽監督を引き受けた女性歌手・椎名林檎軍国主義論議から自由ではない。彼女は5年前に発表した「新しい文明開化」という曲のミュージックビデオで旭日旗を振って歌ったし、2014ワールドカップ主題曲で発表された「ニッポン」の歌詞に軍国主義を象徴する内容を入れた容疑で日本メディアから何回も指摘を受けた。

朝日新聞は辻田真佐憲(軍歌研究者)を引用して「愛国歌のような日本大衆音楽が国粋主義を刺激しやすく拝外主義的動きにつながり外交問題に広まる可能性もあるだけに注意が必要だ」と憂慮を現わした。

反面、増田聡大阪市立大教授は「歌手の素朴な愛国心を問題にして彼らとファンを拝外主義者に追い詰めるのは問題」と明らかにした。

一部ではJポップを主に消費する若年層の保守化傾向により歌詞も影響を受けることにならないかとの分析も出てくる。昨年10月に開かれた衆議院選挙出口調査で20代の40.6%が自民党を支持すると答えて全年齢帯の中で最高に高いことが明らかになった。

東京=キム・ポムソク特派員

ソース:東亜日報(韓国語) 「靖国桜の花は美しかった」日Jポップに染みる「軍国主義
http://news.donga.com/3/all/20180614/90590683/1