【対談】「現実の方がむごい」 “ヤバいマンガ枠”扱いされる“知るかバカうどん×クジラックス”の白熱対談

2018年06月08日 19時00分 公開
「現実の方がむごい」 “ヤバいマンガ枠”扱いされる“知るかバカうどん×クジラックス”の白熱対談 (1/2)
おお神よ! なぜこの二人を引き合わせてしまったのか!
[稀見理都,ねとらぼ]

 精神的な残虐性を重視したような作風で、男性向けアダルトマンガにもかかわらず女性ファンからの支持も集める漫画家の「知るかバカうどん」さん。その一般誌初連載となった『君に愛されて痛かった』の単行本1巻が6月9日に発売となります。

 同作についてはねとらぼでも既に紹介しましたが、一度は連載打ち切りとなるも、新潮社に移籍し、コミック配信サービス「まんが王国」での先行配信というスタイルを採った異色作。

 作風から賛否の声も多い同作ですが、こうした紆余(うよ)曲折の裏ではどんなことが起こっていたのか。また、そもそも“知るかバカうどん”とはどのような人物なのか。
以下では、単行本の発売記念という名目で、知るかバカうどんさんと、成年向けマンガで独特の存在感を放つクジラックスさんとの特別対談をセッティングしてみました。
対談の進行は二人と親交のある“エロマンガ家インタビュアー”こと、稀見理都(きみりと)さんです。



→集ってしまった知るかバカうどんクジラックス

稀見理都(以下、稀見):今日は知るかバカうどん先生初の一般コミック『君に愛されて痛かった』(新潮社)1巻が発売ということで特別対談を用意させていただきました。よろしくお願いいたします。

知るかバカうどん(以下、うどん):よろしくお願いします。

クジラックス(以下、クジラ):よろしくお願いします。

稀見:あと、いろいろ事情があって今は新潮社『月刊コミックバンチ』の編集として働いていらっしゃる、うどん先生の担当、K澤氏にも参加していただきますね。

K澤:よろしくお願いいたします。

稀見:うどん先生とクジラックス先生は実は今回が初対面ではなく、以前私のイベントに、クジラックス先生がゲスト、うどん先生が観客として参加していただいたことがあって、
そのときごあいさつしたんですよね。あのときは自分が歴史的な瞬間に立ち会ってしまった、という感動すら覚えたんですが、まさかこのような企画で再度ご一緒できるとは思っていませんでした。

クジラ:あのときはいろいろありましたからね。

うどん:ちょうど自分の連載が打ち切られて、いろいろありましたからね~。

稀見:その話も後ほど(笑)。今回は、過激な作品を世に送り出し、物議を醸して一部の方に苦手とされている作家の対談ちなりそうですね。かくゆう自分も最近そのお仲間になれました。

うどん:何でですか?

稀見:実は最近出した本『エロマンガ表現史』(太田出版)が、北海道のお役人さんにとても嫌われまして、有害図書指定を受けちゃいました(笑)。



【説明するマン:有害図書指定を受けちゃいました】
2018年3月、北海道庁は『エロマンガ表現史』(著:稀見理都)を青少年健全育成条例に基づき、有識者の審議会を経て「青少年の健全な育成を阻害するおそれがある」と判断、有害図書として指定した。



クジラ:いきなりご自身の話をぶっ込んできましたね(笑)。

稀見:すみません、何か急にお二人との親近感を覚えまして。




→話長なると思いますよ――『君に愛されて痛かった』移籍のいきさつ
→「毎日めっちゃボコボコに殴られていた」ときに出会った“聖書のような”クジラックス作品
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クジラックス「現実の方がむごい」 知るかバカうどん「完全に同意」
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